その他活動

■カンボジア歯科医療支援活動

カンボジアの子どもたちのむし歯がとてもひどい――、そんな声を受けて2009年にカンボジアでの歯科医療支援活動をスタートさせました。
内戦によって教員や医師・歯科医師の虐殺が生じ、1970年代後半に教育や医療が崩壊したことで、未だに歯科医療や歯科保健の供給、歯科医師の養成が充分でないカンボジアにおいて、広島大学歯学部とNPO法人NGOひろしま「アジアの子どもの歯を守る会」、そして現地の大学歯学部等とも協力して活動を続けています。
当科は特に全体の企画や運営を引き受ける等、活動の中心を担っています。

カンボジアの子どもたちの歯をまもり、健康的な生活を実現するため、歯科医師や歯科衛生士が中心となり、歯学部学生や一般市民を受け入れて毎回30名程度で渡航しています。これまでにシェムリアップ州を中心に12回の現地活動を実施。歯科健康診断の経験のない子どもたちに対して、健診や歯科治療、歯科保健指導等を提供してきました。

また、小学校教員や教員養成校で学ぶ将来教員となる学生に対してオリジナルの紙芝居やパペットを用いて歯科保健指導の方法を教育することで、その定着によるむし歯の減少を導くなど、より多くの子どもたちや次世代の子どもたちへの波及効果を狙った活動を展開しています。

カンボジアから広島への留学生や現地の歯科医師・歯学部学生の参加も受け入れ、共に活動することで、学生同士の文化的交流を深めてグローバルな視点を涵養し、さらにカンボジアでの歯科医療の自律にむけて将来的に活動の主体をバトンタッチすべく、人材育成も担っています。

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カンボジアの方との全体写真

歯科健診風景1 歯科健診風景2
明るい廊下に椅子や机を出して歯科健診を実施
歯科保健指導の研修会風景1 歯科保健指導の研修会風景2
将来小学校教員となる学生を対象とした歯科保健指導の研修会
カンボジアから広島大学への留学生による子どもたちへの歯科保健指導風景 しっかり咬めることの大切さを指導している写真
カンボジアから広島大学への留学生による子どもたちへの歯科保健指導 しっかり咬めることの大切さを指導中

■一時保護施設における歯科啓発活動

児童虐待は近年深刻な社会問題となっており、虐待の発生予防、早期発見・対応が急務です。広島県では平成21年度に広島県歯科衛生連絡協議会(行政・大学・県歯科医師会で構成)を母体とした児童虐待防止対策会議が組織され、その活動の一環として、広島大学小児歯科では、広島県内の一時保護所をそれぞれ月1回訪問し、入所児童の口腔内診査ならびに口腔衛生指導を実施しています。
通常の診査項目に加え、身体的虐待を疑わせる変色歯や歯の破折、顎顔面の外傷などについても診査し、緊急に処置が必要な場合には、入所中の歯科受診もサポートしています。また、児童に対して個別や集団での口腔衛生指導や児童参加型の講話を行い、施設職員に対しても、仕上げみがきや注意すべき口腔習癖について共有しています。   

■小児1型糖尿病サマーキャンプへの協力

広島県近隣在住の小児1型糖尿病患者を対象としたサマーキャンプが広島「もみじの会」によって実施されています。このキャンプは、1型糖尿病患者の小・中・高校生等を対象とし、子どもたちが自然の中での集団生活を通じて仲間づくりをするとともに、自己管理に必要な糖尿病の知識や技術を身につける機会となっています。参加者を支える大学生スタッフをはじめ、医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、栄養士、薬剤師、検査技師、臨床心理士等のさまざまなスタッフによって運営されています。

当科では、このキャンプにおいて、患児やOBOGスタッフの歯周病の検査を含めた歯科健康診断や齲蝕リスクテストを実施するほか、糖尿病と歯科疾患の関係性や歯みがきのポイント等について指導するなどの協力を続けています。   

歯周病検査を含めた歯科健康診断の写真1 歯周病検査を含めた歯科健康診断の写真2
歯周病検査を含めた歯科健康診断の実施
糖尿病とむし歯や歯周病の関係について指導している写真 むし歯リスクテストのために唾液を採取中の写真
糖尿病とむし歯や歯周病の関係について指導 むし歯リスクテストのために唾液を採取中
















広島大学大学院医系科学研究科小児歯科学

〒734-8553 広島県広島市南区霞1-2-3

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